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日本酒の地理的表示(GI)

GI喜多方

軟質な水と良質な米に恵まれ、酒造りに適した気候を持つ「GI喜多方」

「GI喜多方」は2024年12月20日に国税庁長官の指定を受けました。

喜多方(福島県喜多方市および隣接する同県耶麻郡西会津町)は、福島県の西部に広がる会津盆地の北部に位置し、北に飯豊連峰、西に越後山脈、東に磐梯山の頂を望む雄国山麓と、三方を雄大な山並みに囲まれた地域です。

これらの山々に積もる2.5mを超える豪雪は地層へと染み渡り、支流の濁川、押切川、田付川、本流の阿賀川など、多様な河川や湧水地を形成しています。また、これらの河川によって地層には沖積層が形成され、表面は農耕に適した堆積土、その下は砂礫層となっています。この地層を通った水は、非常に軟質で口当たりが優しい豊富な伏流水となり、喜多方の酒が持つ柔らかな丸みと芳醇な旨味を生み出す重要な要素となっています。

この地域は、豊富で非常に軟質な水と良質な米に恵まれているほか、冬季の平均気温がマイナスとなる厳しい寒さが酒造りに適した環境を生み出しています。その結果、柔らかな丸みと芳醇な旨味を持ちつつ、後味の良い酒質が形成されています。

喜多方の純米酒は、総じて柔らかな丸みと芳醇な旨味を持ち、リンゴやバナナのようなフルーティな香りが感じられます。口に含むと爽やかな甘みが広がりつつも、軽快でキレの良い後味が特徴です。そのため、旬の野菜や山菜、特に東北地方でも有数の生産量を誇る喜多方のアスパラガスが持つ甘みを引き立てます。また、この地域で収穫されるそばの実を使った山都そばをはじめとするそば料理など、素材の風味を生かしたシンプルな料理との相性も良いです。

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