水稲の渡来〜米麹利用による米の酒造り始まる（推定）日本の米の酒のはじまり

「魏志（ぎし）」東夷伝に「倭国の酒」の記事

「播磨国風土記」に「清酒（すみさけ）」の記事　清酒の初見

浄御原（きよみがはら）律令に宮内省造酒司（さけのつかさ）に「酒部（さかべ）」を組み入れる。

久慈の味酒（あじざけ）の名きかれる（「常陸国風土記」）

美濃国より貢献した醴泉で、醴酒（れいしゅ）を造る（「続日本紀」）

この年以降、諸国「正税帳」に清酒（紀伊・周防）、古酒（こしゅ）（摂津・周防）、酒糟（しゅそう）（和泉・但馬）の名が見える。そのほか浄酒（すみざけ）、濁酒（だくしゅ）、粉酒（こざけ）、白酒（しろざけ）、辛酒（からざけ）などの名も見られる

尾張国から酒料として多量の赤米を大炊寮に献進（「尾張国正税帳」）

「万葉集」に能登国熊来（くまき）の酒屋と詠われる（酒屋の初見）

「万葉集」に黒酒（くろき）・白酒（しろき）の名見える

「銭用帳」に粉酒の製造歩合の記事

讃岐国美貴郡の官人の妻、酒に水を割り販売（「日本霊異記」）

亭子（ていし）院の酒合戦（「本朝文粋」）

「延喜式」選進され、宮内省造酒司の御酒糟の造法明らかにされる

寺院で酒造りが行われていたとの記事（「金剛寺文書」）

沽酒（こしゅ）禁制、鎌倉の民家の酒壺３万７２７４口を破棄、諸国市酒の停止

幕府、禅僧の飲酒、寺庵内への酒持込み禁止

洛中洛外の酒屋３４２軒を数える

河内・天野酒の初見（「看聞御記」）

文安の麹騒動後、麹座の制度崩壊する。菩提泉（ぼだいせん）（山樽（やまだる））、大和多武峯（たふのみね）酒、越前・豊原（ ほうげん）酒、近江百済寺酒、河内・観心寺酒など僧坊酒が台頭

筑前博多の練緯（ねりぬき）酒の名が見える（「蔭涼軒目録」）

豊後の練貫（ねりぬき）酒の名見える（「碧山目録」）

宮中で十種酒・十度飲催される（「親長卿記」）

兵庫、西宮の旨酒、加賀の宮腰酒、堺酒など京都市場へ進出

「陳使録（ちんしろく）」に琉球の「清烈而芳」という南蛮酒（泡盛）の名が見える

伊豆・江川酒、河内・平野酒など台頭

「多聞院日記」に「酒ニサセ了」とあり、酒の火入れ殺菌の初見
火入れ：1800 年代半ばになってパスツールが発見した“殺菌法”に先立ち、すでに室町時代(1400 年代)において、絞った清酒を貯蔵前に65 度程度に加熱、殺菌し、酵素の働きを止めて香味の熟成をはかる『火入れ』を行っていたという記録が残っています。

「諸白（もろはく）」の名初めて見える（「多聞院日記」）それより以前大和・正暦寺で諸白の創製

奈良で十石入り酒桶使われる（「多聞院日記」）

豊臣秀吉、洛南・醍醐で花見の宴を催し諸国の名酒を献上させる（「甫庵太閤記」）

泉州堺の商人、大阪より木綿・油・酢・醤油などと共に酒を積込み江戸に回送（菱垣廻船の始まり）

大阪廻船問屋、酒荷だけの積切りで回送（樽廻船の始まり）

川崎・大師河原の酒合戦（「水鳥記」）

初めての酒株を設定し、免許者に限り酒造を許す

伊丹の寒造り、十石仕舞、三割麹、六水
寒造り：一般に、日本酒は十一月頃から三月頃まで連続して仕込まれます。とりわけ“更に衣を重ねる”という如月(二月)は、寒気も一段と冴え、酒蔵はしんしんと冷え、酒造りにもっとも適しています。しぼりたての新酒のさわやかな味わいを賞味するには、最近では“初しぼり”とか“しぼりたて”とかいう名称を付けたびん詰品が、各地の蔵元から発売されるようになっています。

寒造り以外の醸造を禁ず

「童蒙（どうもう）酒造記」成る　伊丹で、諸白への柱焼酎（諸白もろみへの焼酎添加、あるいは焼酎混和の初見）（「童蒙酒造記」）

幕府の調査で、全国の醸戸数２万７２５１戸、酒造米高９０万９３３７石、醸造石数高９１万９８３９石となる

江戸下り問屋調査の際灘目、今津郷の名見える（文献上、灘の名は正徳６年すでに現わる）

新酒一番船の江戸入津は積切り１５艘限りと定める

伊丹の剣菱、将軍御膳酒に指定される

諸国酒造実績の再調査（天明稼高）。この年、灘目三郷からの江戸入津量３６万樽を数える

幕府、酒造制限を布告

酒造制限を解除し、全額醸造を認める

季節に応じて新酒（しんしゅ）・間酒（あいしゅ）・寒前酒（かんまえざけ）・寒酒（かんしゅ）・春酒（はるざけ）などの酒造りが行われる（「日本山海名産図会」）

幕府、出水により米価の騰貴を理由に酒造高半減を布告

米価下直につき造酒制限を解き勝手造りを許可

灘三郷の江戸入津量、江戸中期以降、最高６６万５０００樽、２２万３０００石

山邑（やまむら）太左衛門、宮水を発見（天保８年説もあり）

清酒（日本酒）・濁酒醸造鑑札収与と収税方法規則を公布

墺国博覧会へ出品のため、日本酒初めて海外へ輸出

旧幕時代からの諸雑税を廃止し、酒類税則などを定める。営業税、醸造税の二本建てとなる

びん詰め日本酒初めて売り出される

酒造免許税、酒類造石税とし酒類を醸造酒・蒸留酒・再製酒に分けて課税（酒造業者の増税反対起こる）

大阪府警、酒屋会議を禁止。淀川の舟中および京都で酒屋会議開催

酒造税法、営業法など公布。免許税を廃し営業税とし、日本酒の免許限石数を設ける

自家用酒税法の廃止、酒造組合規則制定

白鶴初めて一升ビン詰め発売

丹波杜氏組合が兵庫県篠山町において全国で初めて醸造法講習会を開催

大蔵省醸造試験所設立

嘉儀金一郎ら、山廃もとを開発

江田鎌治郎、速醸もとを考案

第一回全国新酒鑑評会開催（醸造試験所）

堅型精米機現れる

酒類の統制価格実施

第二次世界大戦勃発

酒類ごとに級別を設定。日本酒は第一級から第四級まで

酒造石税を廃止し庫出税のみとなる

酒類は十種類に分類され、日本酒の級別は特、一、二級となる

防腐剤の使用禁止

市販日本酒の製造年月、原材料、製造方法などの表示（酒造組合中央会「表示に関する自主規制基準」）

日本酒造組合中央会、１０月１日「日本酒の日」制定

銀座に「日本酒センター」オープン、日本酒のＰＲにつとめる

吟醸酒、生酒など大いに人気を呼ぶ

級別・従価税の廃止など。級別は廃止までの３年間は経過措置として二階級に税法改正

清酒の製法品質表示基準・未成年者の飲酒防止に関する表示基準制定

級別廃止

日本酒センター（銀座）閉館

日本の酒情報館（西新橋）オープン

清酒の製法品質表示基準の一部改正