日本酒を知る

日本酒の分類

日本酒の分類

酒類は、製造法による分類と酒税法による分類があります。日本酒は、製造法では「醸造酒」に分類され、
酒税法では、必ず米を使うこと、そして「こす」という工程を必ず入れなければならないことが定義づけられています。

製造法による分類

Classification by Production Method

酒は下記の通り3種類に分類でき、そのうち日本酒は醸造酒にあたります。

醸造酒

日本酒

ビール

ワイン

蒸留酒

焼酎・泡盛

ウイスキー

ブランデー

ウォッカ

ジン

ラム

混成酒

みりん

リキュール

合成清酒

ベルモット

酒税法による分類と定義

Classification and definition according to the Liquor Tax Law

酒類の定義

酒類とは、アルコール分1度以上の飲料であると、酒税法第2条第1項に規定されています。

清酒の定義

清酒 次に掲げる酒類でアルコール分が22度未満のものをいいます。
イ)米、米こうじ、水を原料として発酵させて、こしたもの
ロ)米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(米こうじを含む。)の重量の100分の50を超えないものに限る。)
ハ)清酒に清酒かすを加えて、こしたもの

酒類の分類及び
品目の定義

新酒税法(平成18年5月1日施行)では、酒類をその製法や性状等により課税上の区分として大きく4種類に分類し、さらに酒類の区分として17品目に整理されました。

地理的表示における
「日本酒」の定義

Definition of "Sake" in Geographical Indication

原材米に国内産米のみを使い、かつ、日本国内で製造された清酒を「日本酒」といいます。外国産米を使ったものや、海外で造られたものは、「日本酒」とは定義付けられていません。

日本酒は原料や
製法の違いで分類され、
それぞれに固有の
特徴があります。

特定名称酒と普通酒

Specially designated Sake and Futsu-shu

日本酒は「特定名称酒」と「普通酒」に分類されます。

特定名称酒

日本酒のラベルに「吟醸」や「純米」と書かれているのは、
お米の精米歩合や原料などの条件を満たした
「特定名称酒」の呼び名です。
「特定名称酒」は原料で主に3つに分類され、
さらに精米歩合などにより8つに分類されます。

普通酒

特定名称酒以外の日本酒を「普通酒」といいます。
精米歩合70%以上の米や、
特定名称酒に使われているもの以外の
原料を用いたり、醸造アルコール量が10%を
超えるものなどがあります。

特定名称酒の原料による
3つの分類

3 Classification of Specially designated Sake by Ingredient

吟醸酒

精米歩合60%以下の白米と米麹及び水、またはこれらと醸造アルコールを原料として
吟味して造ったお酒で、固有の香味及び色沢が良好なものです。

純米酒

白米,米麹及び水を原料として造ったお酒で、香味及び色沢が良好なものです。
文字どおり、お米だけで造られたお酒です。

本醸造酒

精米歩合70%以下の白米、米麹、醸造アルコール及び水を原料として造ったお酒で、
香味及び色沢が良好なものです。

製造方法、精米歩合などによる
8種類の分類

8 Classification of Specially designated Sake by Ingredient

特定名称酒には原料米製造方法などの諸条件によって、8種類に分類されます。

原材料
精米歩合
米・米こうじ
米・米こうじ+醸造アルコール
精米歩合
50%以下
純米大吟醸酒 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
大吟醸酒 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
精米歩合
60%以下
純米吟醸酒 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
吟醸酒 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
精米歩合
60%以下
または特別な製造方法
特別純米酒 香味、色沢が特に良好
特別本醸造酒 香味、色沢が特に良好
精米歩合
70%以下
本醸造酒 香味、色沢が良好
純米酒 香味、色沢が良好

参考/平成元年国税庁告知第8号「清酒の製法品質表示基準」の概要
※色沢(しきたく)とは、酒の色と透明度を指します。

その他、
さまざまな製造工程の
違いにより、
下記の様に種別されます。

その他の製造上の
特徴による種類

Other Classification of Specially designated Sake by Ingredient

生 酒

もろみを搾っただけの、生まれたままの日本酒です。酒蔵でしか味わえなかったフレッシュな美味しさを、そのまま詰めました。純米生、吟醸生などいろいろなタイプの生酒があります。

生貯蔵酒

搾り立ての日本酒をそのまま低温で貯蔵し、出荷時に一度だけ加熱(火入れ)しています。
生の風味がそのまま残っていて、いつでもフレッシュでおいしいお酒です。

生詰酒

火入れ貯蔵した酒は、程良く熟して品質が安定します。熟した酒を加熱(火入れ)せず、
ビン詰め 出荷した日本酒です。

生一本

自分の工場で造った自醸酒で純米酒です。

原 酒

一般の市販酒は搾った日本酒に水を加えてアルコール分を調整してありますが、
この酒は水を加えていないのでアルコール分は高く、18 ~20 度もあり、風味は濃醇です。

おり酒

にごり酒に似ていますが、製法がちょっと違います。醪を目の細かい布で、ていねいにこしても、
どうしても微細な麹と酵母などが混ざり、タンクの底に沈殿します。
これを集めて、白く濁ったままにしておいたのがおり酒です。

長期貯蔵酒

ワインでは100 年以上寝かせたものや、ウィスキーなどでは年代物がまろやかでこくがあります。
これに対し、日本酒は1 年で熟成します。しかし、日本酒の中でも吟醸酒のようなタイプの酒は、
長期間貯蔵することでかえって味がまろやかになります。
2年、3年、あるいは5年以上貯蔵された古酒がみられるようになりました。

樽酒

樽に詰め樽の木の香りを生かした酒。樽の材料としては杉、なかでも吉野杉が最高とされています。

にごり酒

醪を目の粗い布でこしただけの白く濁っている白濁酒。
出荷のとき加熱、殺菌していないものを活性酒ともいい、酵母や酵素が生きたままです。

発泡酒

炭酸ガスを吹き込んだお酒。シャンパンのような口当たりなので、夏向き。
アルコール分は低く8 度ぐらいです。



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