3年以上熟成させた原酒が51%以上であること
いよいよ梅雨明け。夏の到来と共にデパートやスーパーで沖縄フェアが行われることも多いのですが、今年の6月から沖縄県酒造組合連合会は泡盛古酒に関する表示について、組合内部の基準を定めました。
それによると、最低3年以上熟成したものを古酒と呼び、古酒と表示するには3年以上熟成させた原酒を51%以上含まないといけません。また、年数を表示する場合には、中身のすべてがその年数以上貯蔵されたものに限るということになりました。当たり前のことと考える方も多いと思いますが、泡盛には独特の仕次ぎという貯蔵法があるので少し困るのです。仕次ぎを行うと、味覚面では安定した古酒を毎年造れますが、数十年熟成されたものから、数年熟成レベルのものまでまざっていきます。
今後はこの基準に合うように蒸留年別の貯蔵熟成を行い最後にブレンドする方法が主流になるかもしれませんが、むしろコニャックのように年数表示ではなくて、グレード表示(VSOPは最低4年以上、XOは最低6年以上熟成した原酒をブレンドしているという意味)に移るかもしれません。
飲み手としては表示年数にとらわれずに美味しい古酒を飲みたいものです。
※ 仕次ぎ:いくつかのカメを用意して、一番古いカメから必要量を取り、以下順番に飲んだ分を補充していくという方法。
酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 7/15掲載)
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