香りや旨みが倍増〜本格焼酎の真価はお湯割りか
福岡で本格焼酎を飲んでいてあらためて気がついたことですが、本場では、年中通してお湯割りで飲まれる方が目立ちます。それに比べると東京では同じ本格焼酎でも水割りやロックなど冷たくして飲むことが主流です。まあ、冷たくして飲むということが定着してきているのは本格焼酎に限らず、清酒でも同様で冷たいお酒を好む習慣が強くなっていると言ってもよいでしょう。
しかし、長期熟成品や樽貯蔵酒などを除くと、本格焼酎は、温めてこそ香りやうまみなどの成分の真価を発揮します。本格焼酎には、アルコール以外の微量成分が多く含まれていますが、冷たくするとその繊細な味わいがわかりにくいからです。
一方で甲類焼酎は冷たいサワーや果汁、お茶などで割って飲むことが主流なのは言うまでもありません。東京ではより多く飲まれている甲類焼酎の飲み方が普及しているので、本格焼酎もそのようにしているのではないでしょうか。
寒さが日に日に厳しくなってくるこの季節、ふだんは水割りやロックで飲んでいるみなさんもお湯割りにチャレンジしてみませんか。本格焼酎や清酒のようにお酒を温めて飲むという文化は日本独特の風習で、リラックス効果もより高くなると言われています。
酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 11/11掲載)
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