新酒発表会にてご相伴〜椎名誠さんが造ったいも焼酎
11月1日は本格焼酎の日です。制定されたのは1987年と比較的新しいですが、この日が選ばれたのは本格焼酎にとっても旬の時期にあたるからだそうです。
そんなことから、この日の前後から新酒を発売するメーカーの数は多いようです。もちろん本格焼酎は蒸留酒なので一般には一定期間熟成させてから飲まれるものですが、いも焼酎は昔から新酒も珍重されていたのです。
東京で開催されたいも焼酎の新酒発表会に参加したところ、ゲストに椎名誠さんが登場しました。お酒好きの椎名さんが鹿児島まで出かけて、1本分のいも焼酎の仕込み全行程を体験してきたそうです。そのお酒が特別にカメから披露されましたが、心なしか普通の新酒よりも味わいが濃くおいしく感じられました。酒造りで一番印象的だったことを「発酵中は、ダマを作らないように櫂棒で混ぜるのですが、腕がパンパンになった。でもそういう経験をするとそのお酒に興味と関心が増してよりおいしく感じられる」と語った椎名さんお手製のお酒は、あっという間に飲み干されてしまいました。
これから春までのシーズンはいもに限らず焼酎の仕込みの最盛期を迎えます。九州や沖縄にお出かけの際には、近所で見学できる酒蔵を見つけて訪問するのも楽しいことだと思います。
酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 11/4掲載)
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