じゃがいも焼酎を筆頭に「そば」「しそ」「こんぶ」など百花繚乱
本格焼酎は、他のお酒と違い地域色が濃くでている商品である。九州はお酒と言えば「いも焼酎」の鹿児島を筆頭に生産・消費の両面で本格焼酎の本場だが、反対側の北海道で焼酎といえば大きなペットボトルが連想される甲類焼酎王国であった。しかし、こちらでも各地で地元の農産物を使った特産品として、本格焼酎の生産が広がりはじめている。
■知床斜里岳をバックに建つじゃがいも焼酎工場
摩周湖の北側にある清里町で名産品のじゃがいもによる焼酎造りの研究が始まったのが1975年。それから4年の歳月を経て、日本最初のじゃがいも焼酎「きよさと」が発売される。比較的すっきりとした味と香りで観光客の口コミによって人気が広がり、現在では道内各地のメーカーでもじゃがいも焼酎は生産されるようになった。将来は北海道を代表する特産品としても有望視されている。
その他にも「しそ」や「こんぶ」といった名産品の特徴を生かした焼酎も造られており、北海道の焼酎は1村1品運動のように百花繚乱の様を見せ始めている。
酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 11/6掲載)
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