日本酒造組合中央会ホームページ
花こよみ
柿
 2002/11/14 発行 no.42 
日本酒と柿

前回、牡蠣を肴に日本酒を飲もうと書いたので、今回は日本酒をたっぷり飲んだら柿を食べようという話をします。

牡蠣も柿も、肝機能を高め二日酔いや悪酔いの防止に効果があることがよく知られています。牡蠣はたっぷり含まれるグリコーゲンが肝臓のはたらきを促進します。一方、柿はタンニンの解毒作用が二日酔いを和らげます。体内に入ったアルコールは肝臓で分解されますが、このときに二日酔いのもとになるアセトアルデヒドという物質ができます。タンニンはアセトアルデヒドと反応しやすく、結びついて排出を促すと考えられています。

では、酒を飲む前に柿を食べるのと、飲んだ後に食べるのとどちらが効果的なのでしょうか。いろいろ調べて見ましたが、結論からいうとどちらでも効果が期待できそうです。飲む前に柿を食べれば、アルコールの分解が進むとともにでてくるアセトアルデヒドに次々に反応していくことになり、悪酔いを防ぐ効果が期待できます。飲んだ後、あるいは二日酔いになった後で柿を食べると、血中にたまったアセトアルデヒドに反応し排出を促し、症状の早期改善に結びつきます。

実際の酒席を考えると、最後のデザートに柿をいただくのがよさそうです。日本酒と料理を楽しくいただいて、柿で仕上げるのをお勧めします。オーソドックスに皮をむいていただくほか、よく熟したものをスプーンですくって食べるものおいしいです。

今晩は日本の秋らしく柿で締めてみてはいかがでしょうか。


イラスト
Illustration/福田トシオ

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