「焼酎はオジンの酒」は今は昔。水割り・ロックで女性もグイグイ
3月1日に明治記念館で「ひなまつり・焼酎パーティ」という焼酎のPRイベントがあった。ひな祭りと銘打っての開催だけあって参加者は女性ばかり限定100名。なんでも雑誌などで募集されたそうで2000名以上の応募があったらしい。
いも・そば・泡盛の古酒、新酒などについてビデオも交えながらわかりやすく説明された後に試飲と試食が行われた。最近の流行は女性がリードすることが多いから、彼女たちに焼酎のことを伝えるというのは大変効果のあるイベントだと思った。
目の前のテーブルで若い女性が配られた焼酎を美味しい美味しいとぐいぐい飲んでいる姿には驚かされた。少し前までは「おじさんのお酒」と思われていたことなんて、微塵のかけらもない。
それでもほとんどの人は水割りかロックで飲んでおり、香りが際だつお湯割りはあまり好まれないようだ。焼酎党のおじさんとしては「通はお湯割りなんだよ」とか言ってみたい気もするが、余計なことを言うと嫌われるからしばらくは静かにお湯割りを格好良く楽しむことに専念しよう。いずれお湯割りの美味しさ、やさしさに気がつくはずだ。そうなったときにはじめて、お湯を先に入れるとか、一日寝かせてから燗をつけるとかいろいろ教えてあげるのがよさそうである。
酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 3/18掲載)
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