出荷量トップは大分県、2位以下にも九州各県がズラリ
本格焼酎や泡盛の本場というと、大体の人が九州・沖縄を思い描くことと思う。実際に九州出身者には焼酎党が多いし、九州旅行のお土産に焼酎を頂いた経験も多いはずだ。特に南九州では、飲食店で「お酒ください」と言えば、焼酎が出てくる場合もあり、生活に根差した酒でもある。
2003年 本格焼酎 県別出荷量
出荷量(kl)
シェア
大分
117,569
31%
鹿児島
83,907
22%
宮崎
73,842
19%
熊本
31,363
8%
沖縄
26,169
7%
他県合計
49,425
13%
全国合計
382,275
100%
実際に昨年の都道府県別出荷量を調べてみると、全国のトップは大分県で11.6万klとなり、1県で全国の3分の1近くを出荷していた。2位以下には鹿児島・宮崎・熊本・沖縄と南九州各県が顔を揃え、この5県を合計すると日本全体の9割弱となる。さらに北部九州3県を加えると95%に達するというわけで、見事なまでに九州地方の特産物だということがわかる。残り5%は北海道から本州・四国の全国各県で少量ながら幅広く製造されており、これらも数量は少ないながらもここ数年は高い増加率を示しているという。
鹿児島県ではなくて大分県がトップだということには不思議な感じを抱く方もいるかもしれない。確かに一人当たり焼酎飲用量では鹿児島県が断然トップですが、大分県には三和酒類という本格焼酎のトップメーカーがあり、急速に大分県の出荷量を伸ばしたからであり、15年以上前までは、鹿児島県が製造量では断トツの1でした。
酒文化研究所 代表取締役 狩野卓也(日刊ゲンダイ 7/11掲載)
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