高砂部屋の力士を対象に、飲んだお酒の種類によって、体温がどのように変化するかをサーモグラフィーで調べてみました。そうすると、日本酒を飲んだ時には、他のアルコールを飲んだ時よりも長時間、体温が二度ほど高い状態が続くことがわかりました。体温が高いということは、皮膚の表面の血液循環が良くなるということですから、その状態が長く続けば、栄養分も体全体に十分に行き届きます。「皮膚は内臓の鏡」です。こうしてふだんから日本酒を飲んでいるお相撲さんは、肌にツヤ、輝きが出てくるんです。これは特に日本酒を温めなくとも、常温でも同じ効果が得られました。冷え症にも良いし、女性にもお薦めしましよう。考えてみれば、お米には農耕民族の魂が宿っていて、日本酒はそのエキスなわけですから、体に良いのは当然のことです。長年力士の体を治してきましたが、日本酒を擦り込むと気が吹き込まれ、痛んだ体も蘇ります。これも日本酒のおかげだと思います。