女性のほうが男性に比べてアルコールに感受性が高いのは事実です。その理由には、いろいろなことが考えられます。まずアルコールの処理能力に対する女性ホルモンの関与。また、女性に多い膠原病で見られる自己免疫現象(自分を他のものとみなして強い炎症が起こる現象)が、アルコールをきっかけに起こるという可能性もあります。そして基本的に女性は男性に比べて平均的に体が小さく、アルコールを処理する肝臓が相対的に小さいということも関係があるでしょう。それだけ女性の体はデリケートにできているわけですが、はっきりと「男性とはここが違うから」という結論は出ていないのが現状です。ただ私たちの研究でも、女性の感受性の高さは実証されています。多くの女性がお酒を飲み始めるようになった今、女性はお酒に対してとても敏感なんだということを自覚したうえで自分の適量を知り、それを守ることが大切だと思います。