お花見といえばサクラ。温かいところではすでに始まっているところもあると思います。これからひと月かけて日本列島をゆっくりとサクラ前線北上していきます。各地がお花見で賑わうことでしょう。
知人にサクラの名所めぐりを趣味にしている人がいます。彼女は10年かけて著名なサクラの名所を50箇所以上踏破し、体が動く限りもチャレンジし続けると意気盛んです。サクラの名所めぐりで難しいのは見頃の時期が極めて短いことで、山や温泉のように一年中いつでもOKという名所めぐりよりも格段にヒマとエネルギーが要ります。咲き誇るサクラを眺めつつ、地元のお酒で乾杯するのがこたえられないと言います。
民族学者の白幡洋三郎氏(国際日本文化研究センター教授)は、お花見は日本固有の文化だと論じています。日本のお花見の特徴は「群桜・飲食・群集」の三要素にあるとし、欧米、アジア、アフリカなど他の地域にはお花見はないという見解です。花を観賞する文化は多くの地域や民族がもっていますが、先の三要素をもったものは皆無なのだそうです。
会社関係のお花見が以前に比べるとずいぶん減っていると伝えられます。会社が社員の生活を丸抱えできなくなっているのですから当然でしょう。一方、プライベートでのお花見ではそのようなことは聞かれません。日本酒を用意してお花見に行きましょう。日本文化を堪能しましょう。日本酒はあまりトイレが近くならないのもうれしいですしね。