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花こよみ
旬の味わい
 2002/7/11 発行 no.24 
夏の魚がうまい日本酒

魚介類に合うお酒といえば、間違いなく日本酒です。特に刺身のように生食するものや、イクラや明太子などの魚卵類、ウニや塩辛などの内臓系のものは日本酒以外に合うお酒はないと思います。時々、イカの塩辛を肴にビールを飲む方を見かけますが、これは塩辛の生臭みが際立ってしまい相性は決してよくありません。酒と料理の相性は個人の好みだとは言うものの、多くの方がお互いの味わいを引き立たせると感じる組み合わせが確かにあるのです。

今、魚介類は季節感がもっとも豊かな食品です。養殖が増えてはいるものの、肉や野菜に比べれば天然ものが圧倒的に多いからです。産卵や気候との関係でおいしい時期があり、また獲ってはいけない時期があります。

夏が旬の魚には、鮎、すずき、いさき、あじ、カレイ、鱧、とびうお、太刀魚、イカなどがあります。塩焼き、刺身など思い浮かべただけでよだれが出てきます。香りの高い鮎にカボスをシャッと絞る、湯引き鱧に梅肉を添える、あじのたたきにおろし生姜をふる。どうです、おいしそうでしょう? 日本酒が飲みたくなるでしょう?

これらの魚は旬を迎えておいしさが増しているだけでなく、栄養価も豊富です。あじには頭のはたらきをよくするDHAがたっぷり含まれていますし、カレイの縁側には美肌効果が期待できるコラーゲンが豊富です。生命力の強い鱧には滋養強壮にいいといわれています。

夏の魚と日本酒で夏にまけないよう体調をコントロールして、元気に行きましょう。


イラスト
Illustration/福田トシオ

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