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| 2002/7/4 発行 no.23 |
日本酒で夏の夜会
もうじき七夕です。皆さんご存知のとおり、天帝が織姫と彦星を天の川の東西に分かれて暮らすようにしてしまい、年に一度だけ会うことを許したというその日です。
東京では、現在は新暦の7月7日におこなわれる行事ですが、この時期はあいにく梅雨のさなかです。曇り空を見上げて「ああ、今年も見えないか」と思うことが多いのであります。
ただ、数年に一度は好天に恵まれまして、こんな時は短夜の絶好の夜会日和となります。夏の虫の声を聞きながら、昼間の蒸し暑さをしばし忘れて日本酒を酌み交わすのはなかなかに贅沢な気分にさせてくれます。
七夕行事の由来には諸説ありますが、織姫・彦星の伝説は中国から伝わったとするものが多く見られます。古来、中国には乞巧奠(きこうでん)という儀式がありました。乞巧とは技巧・芸能の上達を願うという意味で、織女星が織物に巧みだという伝承によったものです。これが奈良時代の日本で宮中の行事として取り入れられ、技巧の上達を願う行事として民間に広がったというのです。
今度の七夕はこれにならってみましょう。そう、今、あなたが身につけようと頑張っていることの上達を願うのです。英会話、情報処理技術、マネジメント、斬新な企画力、ダイエットなどなど、それぞれにいろいろとあることでしょう。私の場合は上手な酒との付き合い方になりそうです。
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七夕にはおいしい日本酒を織姫・彦星に捧げ、お下がりを頂戴してはいかがでしょうか。
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Illustration/福田トシオ
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