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ゴーヤチャンプルー。これからが旬。泡盛と良く合う。 |
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首里三箇(さんか)、雨のしとしと降る中、まずは腹ごしらえと首里城の近くの沖縄ソバ屋さんに行きました。出てきたソバは平打ち麺でうっすら黄色、豚と鰹の澄んだスープの香りが食欲をそそります。目を引いたのはテーブルの横にある小瓶。これはコーレーグスといって生唐辛子を泡盛で漬けたものです。沖縄ソバはもちろんの事、各種チャンプルー、刺身にまで使える沖縄の調味料。他にも泡盛を使う沖縄料理は多々あり、料理の面でも泡盛は沖縄の人々に愛されているのが分かります。
お腹も一杯になり、そろそろ仕事の時間。蔵元さんを訪ねました。蔵中はひんやりとしていて、上着一枚では寒いくらいです。蔵全体が薄暗く、壁、梁、水道のホースまで黒いものがこびり付いています。「この黒いのは全部黒麹菌の胞子だよ」と蔵元さん。恐るべき黒麹菌パワーです。タンクの中でぽつぽつと音を立てて働いている醪(もろみ)を覗き込むとやはり黒色ですが、蔵元さんによって黒っぽい所もあれば白っぽい所もあります。黒麹菌の種類、環境などで変わるそうです。仕込み1日目の醪と蒸留前の12日目の醪の味比べをしてみました。1日目の醪はまだお米が硬く、酸っぱい!というイメージしかなかったのですが、12日目の醪は酸っぱさも和らぎ、果物と糠(ぬか)を合わせたような香りがしました。
蒸留後、泡盛は最低でも半年〜1年は熟成されて出荷されます。熟成蔵に蔵元の従業員さんに車で送って頂く途中、面白いお話を聞く事が出来ました。「沖縄の人は(のめのめかめかめ:飲みなさい飲みなさい、食べなさい食べなさい)の精神が根本にあるんです。私が子供の頃の時も祖母の家に行くと、「これは何?」って聞く暇が無いくらい色々と食べ物が出てきました。近くにいる人がお腹空いているのが嫌なんですね。ですからうちの社長も、お昼休みが終わると従業員全員にお昼食べた?と聞いて回っていますよ。その上、飴など、お菓子も配り回っていたりもします」。もてなし上手な沖縄の人々。これも暖かな気候と琉球の伝統によるものでしょうか。
2005年現在、沖縄には47の蔵元と1つの協同組合、計48の酒造場があります。最近の泡盛の課税移出数量は、県内向けでは1999年からほぼ横ばい状態ですが、県外向けは、大幅な伸びが続いています。泡盛に魅せられた沖縄県外の人々はこれからも増えていくでしょう。
次号は沖縄本島のまた南、八重山諸島に迫ります。 |
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