健康Q&A
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「飲むときには蛋白質やビタミンを取れ」というのは、なぜですか?
アルコール分のほとんどは肝臓が分解してくれます。アルコールをたくさん飲めば、アルコール脱水素酵素などのアルコールの代謝に関わる酵素が消耗されます。この酵素系を補うためには蛋白質やビタミンが必要になるわけです。従って、蛋白質やビタミンが不足している状態では、この酵素の働きは弱ってしまうことになります。これらをとらずに飲めば肝臓の負担を大きくしてしまうのです。このほかにも、ビタミンB群などはアルコールを飲むと吸収されにくいことが知られています。ですから、日常の食生活で良質な蛋白質やビタミンを十分にとる必要があるのです。これはまた、肝臓を丈夫に維持していくためにも必要なことなんです。十分に蛋白質を摂取している場合は、二日酔いや悪酔いの原因となるアセトアルデヒド(アルコールが酸化するときに出てくる中間体)ができにくいのです。気持ちよく飲むためにも、刺身などの肴は有用なのです。
回答者:木村修一さん
1929年、栃木県出身
昭和女子大学大学院教授
東北大学名誉教授
日本微量元素学会理事